銀塩カメラの日々と由無し事 

徒然なるままに日暮PCに向かいて心に浮かびゆく銀塩カメラの由無し事をそこはかとなく書きつくるブログです。

恐るべし中華の威力~TEXER AUTO MATちょっと見ていきましょう 

さて、TEXER AUTO MATについてはネット上でもあまり情報がありません。恒例ですのでTEXER AUTO MATについて見て行きましょう。

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AUTOMATじゃなくて、AUTO MATって書いてあるんですよね・・・
知ってる人は知っていると思いますが、このカメラはオートマットではありません。スタートマーク合わせの必要なセミオートマットです。

ビューレンズがf2.8なのはピント合わせの上でうれしいですが。

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懸案だったシャッタースピードですが、若干怪しいものの各速切れるようになりました。
B、1、2、4、8、15、30、60、125、300。ISO100のフィルムなら必要十分ですね。

レンズに銘があるとうれしいのですが・・・

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テイクレンズは75㎜、f3.5です。絞りは22までですね。
このカメラはいわゆる初代のTEXER AUTO MATなので、トリプレットなはずです。

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どこにも中国製とは書いてありません。MADE FOR TEXER JAPANとは微妙な書き方です。

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右側/巻き上げとシャッターチャージはクランク式です。なんか高級そうな感じです。
時計回りでフィルム巻き上げ、反時計回りでシャッターチャージです。横に小さなボタンが付いていますが、中華お得意の二重露光用ボタンです。中国の人はなんでそんなに多重露光がしたいんでしょうか・・・

貼り革がはがれかけて、浮いてますね・・・

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左側/フォーカシングノブ側です。大げさな被写界深度指標があります。
ちなみにおとにゃんはフォーカシングは右側派です。

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日本語で書いてあるとなんか安心です。

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フォーカシングスクリーンです。普通の二眼レフと比べるとはるかに明るい感じです。
しかもスプリット式です。フォーカシングがとても楽です。

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ピントフードは屏風式でこれも高級感がありますな。





テクサ株式会社はヤシカからチノンを渡り歩いた岩田達郎氏が立ち上げた会社です。ちなみにヤシカは昭和30年台に国内メーカーとして始めて海外(香港)でカメラを生産した会社です。
前身の「岩田エンタープライズ」はセルビなどのカメラ販売で知られています。

テクサオートマットの他に、ミノルタX-300のコピーである一眼レフ・テクサEX-3、スプリングカメラ・テクサSRなどを中国で生産し、テクサブランドで販売していました。

テクサオートマットは海鴎4A-105のOEMで、後継でテッサーになった4A-107のOEM・テクサニューオートマットがあります。また2003年頃には4A-109というSSが1/500まであるカメラのOEMの予定もあったようです。

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見た目はなかなか高級感がありますが、内容はねえ・・・
ローライコードに取って代わることはないでしょうが、評判のトリプレットの写りwも興味があります。
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category: 中判 TEXER AUTOMAT

Posted on 2012/11/12 Mon. 20:34 [edit]  /  trackback: 0  /  comment: 0

恐るべし中華の威力~TEXER AUTO MATのレストア 

どういうわけか、TEXER AUTO MATを手に入れてしまいました。

R0014284.jpg

手が滑ってしまいましたw
1秒が1/60、1/15秒が1秒くらいで切れてしまうというジャンク。それ以外のスローとセルフも粘っている立派なジャンクです。後述しますが知る人ぞ知る中華カメラのOEMです。

早速ですが、TEXER AUTO MATのレストア開始です。

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レンズボードまでの分解はローライコードとほとんど同じです。

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サクサク分解・・・

シャッター速度の乖離が、コンパーのスローガバナーの位置のズレによるものに似ていたので、コンパーシャッターのコピーだと思っていたのですが・・・

TEXER restore-05

あれっ? まんまプロンターじゃないですか・・・

TEXER restore-03

プロンターシャッターの動作を検証するために、テイクレンズ・シャッターユニットをレンズボードから分離します。

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シャッター羽根をバラすために裏のネジを外しますが、プラスネジの頭がもう潰れかけてる・・・
誰かが分解した感じじゃなかったのですが・・・ さすが中華クオリティー・・・

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シャッター羽根は5枚です。粘りは無さそうです。
カバーはネジ三本で止めてありましたが、長いネジ(マイナスネジ)がなかなか難物でした。
長いマイナスネジはセルフのガバナの駆動バネが掛かっているのですが、それ以外にもあとで困った問題を引き起こしていました。それはあとで述べます。

TEXER restore-11

ガバナを外してみましたが、ガバナの取り付けには、シャッタースピードの調整をするような遊びがほとんどありませんでした。
う~ん、どうしてシャッタースピードの逆転現象が起きてしまうんでしょう。経験のないトラブルです。

いろいろシャッターの検証をしていたら・・・

TEXER restore-12

えらく右側に曲がってますね・・・ 本来直立した金具のようですが・・・

TEXER restore-13

1秒の時の、先ほど曲がっていた金具の位置です。これは修正前ですが、修正するともっと内側に落ち込みます。
この金具はスローのオンオフを制御するものです。
本来もっと左側にあって、内側に落ち込むことでスローが効くようになります。金具が曲がっていて1秒でスローガバナーが動作せず、逆に1/15でスローガバナーが効いてしまい1秒になってしまっていたようです。

組み込み時の精度の問題でしょうか・・・ 中華ものですから・・・


組込み後、どうもシャッターの調子がよくありません。

1.シャッターチャージ時にシャッター羽根がひらいてしまう。
2.セルフタイマーが効かなくなった。

TEXER restore-14

1.シャッター調整をして組み込んでみたのですが、シャッターをチャージする時に羽根がひらいてしまいます。
以前同じシャッターのマミヤC22をレストアした時と同じ現象のようですが、今回はシャッター羽根の並びを変えても改善しません。

シャッター羽根のリンクをよく見てみたのですが、シャッターチャージ時にシャッター羽根が開かなくなるように矢印の方向に力が掛かっていたようで、この係止が外れていました。

2.シャッターの調整時に、ガバナもセルフも一旦外したのですが、組込み後にセルフタイマーをセットしようとしてもシャッターボタンを押す前にタイマーが動き始めてしまいます。

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赤矢印が、クラッチの役割をしていて、セルフタイマーが動かないようになっています。この金具には青矢印の方向にたえず軽く力がかかっていたようです。シャッター羽根のリンクからでた突起がシャッターを切った時に上に動くことで、クラッチの金具が青矢印の方向に動いてクラッチが外れ、セルフタイマーが動き始める構造になっているようです。
整備の時にこのバネが外れていたようで、かけ直したら治りました。バネは先ほどシャッター羽根のカバーを止めるネジの、長いものに掛かっていたようで、シャッター羽根のカバーを外した時に外れてしまっていたようです。

プロンターシャッターを満喫しました!!
それ以上に中華のクオリティを十分に堪能しました。大丈夫なのか、このカメラ・・・ 
機械式で構造も大体理解できたのですが、各部材の強度に問題がありそうで、金具の折損などがあった場合は修理が不可能になりそうです。長く使うにはかなり不安がありますな。
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category: 中判 TEXER AUTOMAT

Posted on 2012/11/10 Sat. 20:10 [edit]  /  trackback: 0  /  comment: 6

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